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エクアドル(グアヤキル)訪問 指圧セミナー (2017年11月)

11月17日早朝、パナマシティーの国際空港までパブロ先生夫妻に自動車で送っていただき到着しましたが、パナマの会社のコパ航空のカウンターは長蛇の列。朝9時発の便ということで、早めにホテルを出たつもりでしたが、パナマ人は朝型の人種らしく、早朝の道路のラッシュ、カウンターの長蛇の列、もっと早起きで対処すべきだったと深く反省してパブロ夫婦の協力のもと、飛行機の30分遅れもあり、問題なく出発できました。

2時間半の飛行中、機内で税関に提出書類があるのかとCAに聞くと「無い」という。メキシコ、パナマに比べて通過がスムーズかなと安心したのですが、なぜか、日本人の私がと疑う自分、私のスーツケースが狙い撃ちされました。税関に引き留められ、あれやこれやの質問攻めです。仕事はなんだ。何故グアヤキルに来たのか、お金はいくら持っている等々,矢継ぎ早の質問です。

いくらかの現金は、カードが使えない場合を想定して持ってますよね。その現金はどこにあるなど、久しぶりの怪しい人物扱いに遭遇しました。結局は、検閲官も何も出ないので「指圧とは何だ?」と質問をしてきて、それに丁寧にお答えして無罪放免になりました。

こいつを落とし入れてやろう、意地悪してやろうと思えば、何でもできるのが検閲官です。何か映画に出てくる悪検閲官が、薬の入ったビニール袋を自分で隠し持って「これなんだ?」と言われちゃかないませんよね。最後の最後までマドリッドに帰国するまで、気を緩ませちゃいけないと悟りました。ここは南米なんです。なんでも起こりうる国にいるという事実を、身をもって感じいった次第です。

エクアドルの首都キト(標高 2850m)に行くのだと思って高山病の心配をしてオメオパティーという薬の中でココという錠剤がいいと、一週間前から飲んでいたのですが、なんとグアヤキルという場所は海岸沿いに位置して標高0mのエクアドル第2の都市ということで、ちょっと期待外れの感がありました。

2013年、メキシコのセミナーに出席した時、その4カ月前に心臓のオペをして、強行軍で海抜2200mのメキシコシティーに滞在しました。スペインに戻った数日後、左腕がパンパンに張って、医者にお前は神風かとこっぴどく怒られた記憶がありまして、今回は準備万全だったのですが、でもラッキーと自分に言い聞かせて1日目がスタートしたのでした。

大会は、この地の生まれで、ヨガの先生のラウラさん,気功のインストラクター、ダニエル先生ご夫妻の道場で行われました。参加者は22人で、わざわざキトから来ていただいたお医者さんを含めた4人、ベネズエラから手技療法の学校の経営者である、アレキサンダー先生、この地で生まれた中国人の鍼灸師、キューバ人のご夫妻、ブラジル人でカポイラの先生と誠に多彩なメンバーが集まりました。

ほとんどが、指圧には程遠いメンバーでしたが、合計4人のお医者さんが参加していただいたので、エクアドルに指圧普及の種まきに来たことの意味はありました。セミナーの内容は、スマートフォン症候群を主題に、そこから派生する体の各部位の症状を呈して、そのパーツの指圧をレッスンするといった、指圧を楽しみながら憶えてもらうことを重視してのレッスンをしました。もちろん4人のお医者さんにも、レベルを配慮した指圧講習を2日間計12時間行いました。

この頃のセミナーは、携帯電話で録画をして、それで満足してしまう参加者が増加しています。録画に夢中で、セミナーの内容が十分伝わっていないことが問題です。かといって録画を見て、後で勉強するかどうかも怪しいのが現実のようです。

首都のキトには、指圧の学校が3つほどあるようです。イタリア人とベルギー人が経営する学校で、増永先生の流れをくむ指圧を教えているとのことです。はっきり言って南米の指圧の学校は、一頃のヨーロッパのヒッピーが南米に楽園を求めて放浪の旅に出て住みつき、とりあえず食うために即席の指圧をといった輩が多く全く適当で、しかも勉強もしないで30年前の指圧を臆面もなく教えているのが現状と理解した方がよろしいようです。

ブラジルに移住した日本人が多いから、ペルー然り、柔道やってた、空手やってたおじさんが体力も落ちてきたし、食うために指圧というものを教えちゃおう的、感覚でいつの間にか、職業にしている人が多いみたいです。その辺が、南米で指圧を前に推し進めるネックになっているのは確かなようです。

2日間の講習は参加者にセミナー参加証を授与し、全員で最後に集合写真を撮って無事終了しました。
メキシコ、パナマ、エクアドルと駆け足のセミナーでしたが、久しぶりの南米の地での指圧セミナーでしたので期待感をもってのわくわくセミナーでした。確かに南米の地での指圧は、まだまだ贅沢な医療方法であります。しかし、ベネズエラから来た参加者のアレキサンダー先生は、べネズエラの現状を話しながら、病院で薬局で薬も十分に配給できない現状であるからこそ,器具を必要としない指圧が役に立っている。現に彼の学校の沢山の卒業生は、ボランティアで医療関係の機関で働いているといっていました。たかが指圧、されど指圧なのでした。

最終日は、市内観光に行きました。グアル川のほとりに1㎞ほどの歩けるところがあり、観光スポットということで、ゆっくりさせていただきました。角々に警察官が銃をもって立っていますので、観光スポットは、治安が維持されているようでした。確かに地元の人でも行かない所は、どの国にもあるようです。

何しろ、レストランの1人分の量は、スペインの3人分といった国。セビチェというスープをいつも注文してこのスープを主食としていたせいか、体調はすこぶる好調になりました。
エクアドル、貧しい国、現地人が裸足で歩いている国。
ところがどっこい、カニを木の棒でたたいてバリバリ食う国。
車だって、新車がバンバン走っています。
何処の国に行ってもあるショッピングセンターが、ここにもあります。若者達は案の定、スマートフォン片手にうつむく姿、姿。世界的に見られる2つの階級、貧乏人と金持ち。この両極端の構造は、世界中に広がっている、そんな気がしました。

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